唯一無二のプレミアムコニャック、ルイ13世

ある政治家は旅の携行品としてルイ13世を常に欠かすことがなかったといい、ある世界的アーティストはルイ13世の置いていないホテルには二度と行かないと言い放ったといいます。1874年の誕生以来、ルイ13世は時代も国境もこえて人々の心を捉え続けるプレミアムコニャックとして確固たる地位を築いてきました。ルイ13世ブランドアンバサダーを務める秋保貴子氏は、その魅力を「時間を味わうという最高の贅沢」だと表現します。



ルイ13世のストーリーは、1本のフラスク(水筒)から始まりました。1569年にジャルナックの戦いという戦闘が行われた地からほど近く、数百年の時を経て葡萄作りの農夫が畑からフラスクを発見します。よろこんだ農夫がその発見を報告したのが、メゾン・レミーマルタン4代目当主のポール・エミール・レミー・マルタン。美しい金属製で、気品あるユリの紋章が刻まれたフラスク。彼はそれを一目で気に入りました。複製権を得て、独創性あふれるクリスタルガラスのデキャンタが生み出されることとなったのです。

美しいデキャンタができあがったなら、さあ何を入れようかと考えます。そうだ、もともとは従業員やその家族のために大切に貯蔵されていたファミリーリザーブ、その貴重な古酒こそがふさわしいのではないか。当主のそんな想いから、現在へと脈々と受け継がれるルイ13世が誕生しました。当時のブランデーは樽での販売が主流だったため、ボトリングすること自体も革新的なことだったようです。

「レミーマルタンファミリーがコニャック地方に移り住んで事業を始めた1620年ごろ、時の国王ルイ13世はレミーマルタンのブランデー造りを奨励します。そのおかげで農業大飢饉に見舞われた際もレミーマルタンはブランデーを造り続けることができました。ルイ13世という存在がなければ、レミーマルタンというブランデー、コニャックは現代に存在しておらず、また100年間古酒として熟成したルイ13世も生まれることはありませんでした。そこでオマージュとしてルイ13世という名がつけられたといわれています」

グランド・シャンパーニュの特級畑の最も優れた葡萄だけが用いられる。



樽のまわりに付着した微生物を蜘蛛が食べてくれる。ルイ13世の誕生には時間と自然が欠かせない。

ルイ13世であり続けるという価値

「ワインはビンテージで価値が問われますが、コニャックはブレンディングこそが価値」だと、秋保氏は話します。

ルイ13世に用いられるのは、コニャック地方の中心近くに位置するグランド・シャンパーニュの特級畑の最も優れたユニ・ブラン(白葡萄)だけ。そして、ルイ13世にふさわしいと認められた熟成年数約40年~100年、約1,200種にもおよぶオー・ド・ヴィー(原酒)がセラーマスターによってブレンドされています。

「販売当初のデキャンタには『Tres vieille age inconnu』、つまりとても古くて何年も熟成されたオー・ド・ヴィーがブレンドされ、いつの年代のものか分からないという意味です。ルイ13世は年によって味わいを変えることなく、常にルイ13世でなけれなりません。誕生した143年前と、いま私たちが手にすることのできるものが同じクオリティなのです」

ルイ13世のセラーマスター曰く、感じられるテイスティングノートは100種以上にものぼります。最初に鼻腔にひろがるのはフローラル、たとえばジャスミン、ユリのよのうな白い花の香りです。次に洋梨、ピーチ、イチジクといったフルーツの香り。空気と交わっていくことでキャラメル、バニラ、カカオ、そしてターメリック、ピンクペッパーなどスパイシーさも感じられます。飲む環境によっては土や森、朝露の香りにも気づかされます。その複雑性こそが最大の魅力だといえるでしょう。

おもしろいのはたとえば食前、食中、食後など飲むタイミングによってもまったく感じ方が変わってくること。食後酒のイメージが強いコニャックですが、その違いを楽しんでいただくのもおすすめです。そして味わいを引き立てるペアリングは、キャビア、フルーツソースのフォアグラ、燻製されたプロシュート、和牛のグリルなど。基本的にはルイ13世のフレーバーに入っているものは相性が良いとされています。

「コニャックは手のひらで温めて、香りを立たせながら飲むイメージもありますが、ルイ13世はボトリングされた時点ですべてがパーフェクション。香りも完璧な状態に開いているので、温める必要も、回して空気と触れさせる必要もありません。むしろそーっと飲んでいただきたいですね」という秋保氏の言葉からも、いかに完成されたコニャックであるかが窺い知れることでしょう

独創的なクリスタルガラスのデキャンタはバカラが手掛ける

ルイ13世の歴史の原点を表現した、特別な1本

「NOREN NOREN ISETAN MITSUKOSHI」では通常のコレクションに加え、ルイ13世の誇り高きレガシーを表現するタイム・コレクションシリーズ第一弾としてリリースされた「ジ・オリジン - 1874」もご紹介します。ルイ13世誕生当初のデキャンタをインスピレーション源に、当時は13個だった波状の装飾のスパイクや、デキャンタを逆さにした形状のストッパー、そして運搬用に使われていた柳細工のバスケットをイメージしたコフレなど、現在とは異なる独特なディテイルが再現された1本です。

「ジ・オリジン - 1874」のサン・ルイ製デキャンタにも、通常のバカラ製デキャンタにも、すべてのルイ13世にはシリアルナンバーが刻まれています。ルイ13世を手にするということ。それは世界にひとつしかないルイ13世のオーナーになるということです。

秋保貴子氏

現在、世界11カ国で31人、日本では2人だけとなる、ルイ13世ブランドアンバサダー。関東・関西を中心に展開するテイスティングイベントを通じて、ラグジュアリーの象徴ともいえる「ルイ13 世」の魅力や世界観を伝える活動に従事するとともに、正規取扱店舗であるパートナーシップのビジネスデベロップメントならびにブランドエデュケーションに励んでいる。